【床材の選び方】床リフォームの相場と失敗しないための注意点

生活

「床のリフォームを考えているけど、そもそも床材の種類ってどれくらいあるんだろう?」

「どんな床材を選べばいいのか分からない」

「予算も気になるし、リフォーム会社をどうやって決めたらいいかも知りたい」

  

今回はそんなお悩みを抱えるあなたに

  • 床材の種類と特徴
  • 床材の選び方
  • 費用の相場
  • リフォーム会社を選ぶ際の注意点

以上の4点を紹介します。

床材の種類と特徴

床材は主に5種類あります。

それぞれの種類と特徴を順に解説します。

フローリング

床材の中で、最も人気があるのがフローリングです。

ただフローリングといっても大きく分けて、無垢フローリングと複合フローリングの2種類がありますので、それぞれに解説していきます。

無垢フローリング

無垢フローリングは、杉やヒノキ、アカシアなど、1本の天然木から切り出してそのままフローリングにしたものです。

無垢材には天然素材ならではの高級感があり、年を重ねるごとに色合いが少しづつ変化する経年変化が楽しめます。

また暑い日にはひんやり、寒い日にはほんのり暖かい温度調節機能も備えています。

予算的に余裕がある方、高級志向の方には無垢フローリングがおすすめです。

デメリットとしては、室温の変化で床材が膨張・収縮し、反りや隙間割れが発生しやすいこと、後述する複合フローリングに比べてコストが高くなる点が挙げられます。

複合フローリング

複合フローリングは、べニアの上に木目のシートや、うすくスライスした天然木を張ったもので、材質として

  • 厚さ2mm程度の「挽板」(ひきいた)
  • 0.3mmの「突板」(つきいた)
  • 木目のプリントシート

があります。

メリットは以下の3点が挙げられます。

  • 色々なデザインががある
  • 傷がつきにくい
  • ノーワックスで手入れがしやすい

デメリットは木の質感がうすいことですが、最近は無垢調の複合フローリングも出回っており、複合フローリングでもかなりの高級感が味わえます。

見た目には無垢フローリングと見分けがつかないということもあり、最近では複合フローリングのニーズが高まっています。

クッションフロア

クッションフロアは塩化ビニール素材で作られた床材です。

歩くたびに少し沈むような感触があり、クッション性があります。

耐水性に優れていることから、立ち仕事の多いキッチンまわりやトイレに使用されることが多いです。

木目風や大理石風といったバリエーションが多く、コストが安価なのもメリットです。

逆にデメリットは以下の3点です。

  • 経年劣化が早い
  • 傷がつきやすい
  • 一部分が破損したり、汚れてしまった場合はすべて張り替える必要がある

 

フロアタイル

フロアタイルはクッションフロアと同じく塩化ビニールでできており、石目や木目を再現でき、高級感があるので高級マンションによく用いられます。

水に強い素材のため、トイレや洗面所などの水回りにおすすめです。

メリットとしては

  • クッションフロアと同様、耐水性に優れている
  • メンテナンスがカンタン
  • 汚れた部分や破損した部分の1枚を張り替えるだけでよい

以上の3点が挙げられます。

それに対し、デメリットは以下の2点です。

  • 床材を1枚1枚張るので、継ぎ目にゴミやホコリがたまりやすい。
  • 硬い素材でクッション性に欠けるため、床に座る機会が多いリビングや子供部屋には不向き

カーペット

カーペットはふわふわした肌触りで、座ったり、寝転がったりするのにピッタリです。

断熱性が高いため、冬場は暖かく感じ、遮音性も高いです。

ただホコリが吸着しやすく、汚れが絡みつきやすいので、こまめに掃除機をかける必要があります。

また飲み物などをこぼしたときは、水分を吸収してしまいやすいため、雑巾でふきとって乾かすなど、手入れに手間がかかります。

畳はイグサやワラで作られています。

最近ではモダンな雰囲気を演出できる正方形のものや、さまざまなカラーの畳もあります。

調湿力が高く、室内の温度を調節してくれる一方、通気性が悪く、カビやダニが発生しやすいといったデメリットもあります。

部屋ごとのおすすめの床材

リビングやダイニングにおすすめの床材

リビングやダイニングは面積が広く、選ぶ素材で家のイメージが変わります。

機能面を考えるなら調湿性の高い無垢フローリング、お手入れを重視するならクッションフロアがおすすめです。

キッチンにおすすめの床材

キッチンは水や油が跳ねてしまうため、耐水性・防汚機能がある床材がベストです。

キッチンがリビングとつながっている「アイランドキッチン」の場合、防水性のある複合フローリングがおすすめです。

色や模様のバリエーションがあり、部屋全体のイメージを損ねません。

独立したキッチンであれば、足腰への負担を軽減できるクッションフロアが人気です。

塩化ビニール素材のため、水ぶきができて掃除もカンタンです。

トイレ・洗面所におすすめの床材

水回りには防水・防汚性のあるクッションフロアがおすすめです。

クッションフロアはアンモニアによるシミ・汚れを防ぐ効果もあるので、特にトイレにはピッタリの床材といえます。

また、抗菌・消臭機能がついたタイプの商品を選ぶのもおすすめです。

玄関・廊下におすすめの床材

玄関・廊下には硬い素材のフロアタイルか、フローリングがおすすめです。

玄関のホールから廊下にかけて、素材を統一することを意識すれば、奥行きを広く感じさせるフローリングがよいでしょう。

寝室におすすめの床材

寝室の床材は、足触りを快適にすることが優先であるためカーペットがイチオシです。

寝室は素足で過ごすことが多く、カーペットのフカフカした質感はリラックス効果もあります。

ライフスタイル別の床材の選び方

小さい子供がいる家庭におすすめの床材

子供と暮らす生活では、転倒によるケガの心配や、食べこぼしや飲みこぼしによる汚れなど、悩みや心配がつきません。

こういった家庭にはやわらかい床材で衝撃を吸収しやすく、防音効果もあるクッションフロアがおすすめです。

耐水性にも優れているため、食べこぼしや飲みこぼしなども、カンタンにふきとりやすいです。

共働きの家庭におすすめの床材

共働きで忙しい方には、水ぶきができるなど、なんといっても掃除がカンタンな床材が良いでしょう。

複合フローリングやフロアタイル、クッションフロアがおすすめです。

ペットと暮らす家庭におすすめの床材

ペットと暮らしている家庭には、丈夫で耐久性もあり、水ぶきができて手入れがカンタンなクッションフロアがおすすめです。

滑りにくくペットの足腰への負担も軽減できます。

ただ、猫の爪などで表面が傷つきやすく、部分的な交換ができないのがデメリットです。

ペットが歩きやすい素材という点ではフロアタイルもおすすめです。

汚れた部分だけを水洗いできるので、手入れがカンタンです。

消臭効果もあり、トイレやケージまわりの部分敷きも可能です。

床材の張り替えにかかる相場

床材の張り替えには「張り替え工法」と「重ね張り工法」の2種類があります。

それぞれの特徴と費用の相場を説明します。

張り替え工法

張り替え工法は、既存の床材をすべて撤去してから新しい床材を張りなおす方法です。

下地の状態を確認できるのはメリットですが、手間や材料費などがかかるため、重ね張り工法に比べコストは高くかかります。

「和室から洋室にリフォームしたい」ときや「クッションフロアをフローリングに変えたい」ときに適した方法です。

特に、最後に張り替えてから10年以上経っている場合には張り替えた方が良いです。

施工にかかる費用の相場(6畳の場合)

床材の種類張り替え費用の相場(張り替え工法)
フローリング9~18万円
クッションフロア4.5~10万円
フロアタイル5.5~10万円
カーペット5.3~12万円
7~20万円

注意点

フローリングに張り替える場合、張り替える前の床材の種類によっても張り替えの費用が変わります。

また新たに採用するフローリングの種類が「無垢フローリング」か「複合フローリング」かによっても費用が異なります。

張り替え前の床材からフローリングへ張り替える費用の相場(6畳の場合)

張り替え前の床材複合フローリングへ張り替える場合無垢フローリングへ張り替える場合
フローリング12~16万円15~20万円
クッションフロア/カーペット8.3~15万円8.8~18万円
12.2~16万円18~24万円

重ね張り工法

重ね張り工法は、既存の床材の上から新しい床材を重ねて張る工法で、張り替え工法のように解体する必要がありません。

古い床材をはがす時のような音やホコリもたちにくく、一つの部屋を当日中に施工できます。

当然廃材費もかからず、費用も抑えられ、工期も短く済みます。

ただ重ね張りする分だけ床が上がり、敷居や造り付けのクローゼットなどとの10数ミリの高低差がでることと、下地の状態を確認できないことがデメリットです。

施工にかかる費用の相場(6畳の場合)

床材の種類張り替え費用の相場(重ね張り工法)
フローリング6~14万円
クッションフロア4~5.5万円
フロアタイル5~6.3万円
カーペット4.5~6.5万円

依頼するリフォーム会社の決め方

複数のリフォーム会社から相見積もりをとる

リフォーム費用には定価がありません。

なぜかというと、床材の種類によって安く仕入れできる会社が違ったり、扱っているメーカーによっても価格が変わってくるからです。

また家具の移動を無料で対応してくれる場合もあるなど、サービスに違いがあることも価格に差が出る理由です。

相見積もりを依頼する際の注意点

見積書を他の業者に見せない

見積書はカンタンにできるものではありません。

事前のヒヤリングや社内で検討するミーティングなど、コストや労力がかけられています。

また見積書の中には、その会社のノウハウも詰まっているため、他社に見せることはマナー違反となります。

結果、リフォーム会社との信頼関係をうまく築けず、膝を割って相談できずに、理想のリフォーム工事ができなかったということにもなりかねません。

見積もりを依頼するのは3~5社にする

見積もりを依頼すれば当然、業者と打ち合わせが必要になります。

見積もりを必要以上に多く依頼すれば、それだけ時間と手間もかかり、迷いも生じてくるため、適切な判断ができなくなることがあります。

見積もりの条件をそろえる

床材の種類や材質など、細かな条件を統一せずに相見積もりを依頼すれば、比較検討ができずに混乱してしまいます。

プランニングの段階で、自分のリフォームのイメージをつくり、同じ条件でそれぞれのリフォーム会社に依頼することが必要です。

信頼できる会社かどうか確認する

希望するリフォームと同様の施工実績があるかどうか確認する

自分の考えている床リフォームをイメージ通りにやってもらえるかを、その会社の担当者に直接質問するか、ホームページで確認するようにしましょう。

会社の口コミを確認する

どんなに大きく、どんなに実績豊富なリフォーム会社でも口コミの評価が低い会社はなかなか信頼できません。

口コミの評価が完全であるとはいいませんが、ある程度の安心できる目安にはなります。

   

口コミサイトの一例⇒リフォーム評価ナビ

保証やアフターサービスが充実している会社を選ぶ

工事が完了した後に、不具合や変更したい箇所が発生することもあります。

そんなとき、保証やアフターサービスが整っていない会社であれば、また高い費用を払って再工事をしなければならなくなることもあります。

一般的に床リフォーム業者の保証期間は1年というところが多いので、契約の際に1年間の保証がついているかどうかを確認しておきましょう。

また不具合が起きて修理が必要な場合は、どのケースが無料で、どんな時に有料になるのか、いざというときに慌てなくてもすむようにあらかじめ確認しておきましょう。

床リフォームでよくある質問

「床暖房にしたいんだけど何か気を付けることがある?」

クッションフロアやフロアタイルには塩化ビニールが使われているため、床暖房との併用はできません。

また床暖房に対応していないフローリングもあるので、注意が必要です。

依頼するリフォーム会社に確認し、床暖房に対応できる無垢フローリング、複合フローリングを選びましょう。

「カタログだけで決めてしまってもいい?」

カタログの写真だけでは微妙な色合いを確認できませんし、素材感や感触も把握できません。

「サンプルブック」という実際の材料を張り付けた色見本で確認しましょう。

「リフォーム前と完成した後のイメージがズレないようにするには?」

ショールームに足を運びましょう。

実際に完成するまで実物を見ることができないため、イメージと違ったという失敗は少なくありません。

ショールームを見学することで、仕上がりのイメージとのギャップを減らすことができます。

さいごに

床材の種類は豊富にあります。

それぞれに特徴やメリット、デメリットがあり迷ってしまうこともあるでしょう。

自分のライフスタイルや好みにあった床材はどれか?

考えている予算にマッチしそうな床材はどれか?

選ぼうとしている床材は、自分のイメージしている部屋にフィットしそうか?

相場と条件を理解したうえで、依頼するリフォーム会社が決まったら、担当者とよく打ち合わせを行いましょう。

その上で、自分のイメージに合った床材を選び、後悔しない素敵な床リフォームを行いましょう。

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